食品添加物、環境ホルモン、PM2.5、放射能、薬害…と現代人を取り巻く環境は明らかに不自然な人工的なものであふれています。
本来人間のからだが摂取してはいけないもの、自然界にないとされるものがどんどん蓄積されてさまざまなからだの悩みや疾病を引き起こしていることは紛れもない事実であると言えます。それに加えて人間関係や人間が作り出す制度的な制約により、精神的なストレスもどんどん増える傾向にあります。前者に対する対処はここではお話ししませんが、少なくとも後者の与える影響に関しては少しでも軽減して健康づくりに役立てていただきたいと思うわけです。
PSIブログにおいてはストレスを回避する方法として二点お話ししました。それは自分に対してと自分を取り巻く環境に対してのとらえ方です。
①あきらめる(他者はじぶんとは違うという前提)
②どう思われてもいい(自分軸を立てて周りに左右されない思考)
の二点ですが、これはなかなか実践するのは難しい面があります。人間は「人」という字を見てみればわかるように互いに支え合って(関係性を持ちながら)生きているのが実情だからです。
無理だよと最初からあきらめる方はこの二つの考え方の奥深さを知っていただくとなるほどと実感いただけるのではと思います。実はこの二つのことがらは再三にわたって私がお話ししてまいりました「空気を読む」ということができてこそこの二点が生きてくるのです。ただ空気を読み過ぎてこれはできないという方は自分中心に空気を読み過ぎるといういうことになっているはずです。
例えば守りに走ったり、保身に走る人は自分が可愛いあまりこれができなくなります。割り切りが足りない、客観的に自分を見れない。自分の置かれた立場が理解できていないという自分本位の意識が強すぎると結果としてこれはできなくなります。わかりやすく例をあげてご説明しますと、警察が犯人を追う映画で主人公のパートナーの一人はもう数か月で定年退職を控えています。この期間事件も起きず無難に仕事を終えて終わりたいのですが、そういうときに限って(本人にしたらそう感じる)とんでもない事件に巻き込まれるのです。結果的にもうそういう宿命だと思ってやりきると事件は解決という話なのです。
みなさんも少なからずそういった体験をされているのではないでしょうか?泣きっ面に蜂という状況もそうですし、すべてがうまくいって悠長に構えていたら、寸前に問題がいろいろ明らかになってたいへんだったとか…。とにかくそういう時こそ、いつもと変わらない意識でいればなんとかうまく乗り切れるものです。やはりこういったことは圧倒的に場数を踏んでいる人のほうが強いということは言えると思います。
私の場合は半ばそういったことがあまりに多く、それでこの二点に集約されると結論を出してつねにこの二点を肝に銘じながら対処していると言えます。
空気を読み過ぎて、緊張してどうしたらいいかわからなくなるとかパニくるといった状況になるのは空気を自分本位に読み過ぎているだけだと言えるわけです。例えば会社の会議で会議が反対意見も何も出ないが明らかに誰から見ても変な方向に行っている状況というのがあります。よく集団浅慮(グループシンク)という状態です。その時いわゆる空気を読み過ぎて(自分本位で守りに入る)という人はそのまま流れに流されてしまう人です。でも空気を察して全体の状況を俯瞰したり第三者の視点で見ることができれば、その空気感を壊すことこそ、ホントの意味で空気を読んで行動するということだと言えます。すなわち空気を読むのはどの視点で空気を読むかによって大きく行動が異なってくるということになります。
守りに入るあまり空気に飲み込まれる(長いものに巻かれる)人と全体の(自分を含めた)空気を全体の目的意識という観点から見て読むのかによって全然行動が変わってきます。より個人的な立場を重視した前者と全体やみんなの目的を意識した後者では最初は後者は理解されないかもしれませんが、結果的には信頼を得ることにつながります。
聖書でイエスキリストの「生きんとするものは死に、死なんとするものは生きる」という言葉にも通じるかもしれません。なるべく自分を客観視し、俯瞰し、自分の人生は自分が主人公であるという以上に自分が監督や脚本家、演出家の立場に立つとするならば、もっと楽しくゆとりをもって行動できるかもしれません。
俳優の高倉健さんは「不器用ですから」と言いながら自分を演出していたような気がします。ホントに不器用なのではなく不器用という謙虚な立場を表明することで独特の個性を周りが受容できるように演出したと感じるのは私だけでしょうか?もしそうだとするならば不器用どころか、計算された演出力というのをかんじてしまいます。
さまざまな健康上の悩みがある現代社会、その要因の一つがストレスであると言われています。少なくとも自分で何とかできる手っ取り早い方法としてストレスだけでも軽減できるならばどれほどいいでしょうか。このブログを読んでいただいてもしこれは使えるなと思っていただければ、ぜひ実践してみてください。私は極力ストレス要因は寄せ付けないようにしています。このまま放置しておくとストレス要因となるものは徹底して無くすよう行動しています。またそれは当然のようにあることなのでそのプロセスがゲームのように楽しみながら対処しています。
楽しむことができるようなものであるならば、それは生活に刺激を与え、細胞を活性化させるようなものでもあったりするわけです。とにかくあげればきりがないほど病気を引き起こすような原因にあふれている現代社会、ストレスくらいは自分で管理できる生活を心がけたいものですね。