企業やその他の組織の中には権威、権力、権限といったものが当然要素の一つにあります。組織の上位者は当然それらの要素を利用して、組織を回すようになっています。したがって、人格的に優れた素養を持ちえない上位者は概して独裁的手法を使うようになってしまうのです。組織内でより上位の立場に立つ人は人格的な素養が備わっていない者は立たせるべきではありません。
体罰やパワハラ、モラハラといったものは必ず背後にそういった要素があり、それを傘に自分の手法を正当化し、組織を回そうとします。そしてそういった人を組織としてより上層部が簡単に辞めさせることができないのは、そういった人ほど、多くの実績をつくり会社に貢献してきたという事実があるからです。その事実を裏付けとした信頼でより上層部とつながっているために、加害者であるにもかかわらず、問題を起こした当事者をすぐ解任させることができないのです。
こういう話をすると、よく体罰は悪いが、過去の彼の業績を思ったら、一方的に悪者にしてはいけないという言い出す人がいます。もちろん、それも一理あるかもしれません。でもそれはやはりものごとの本質からずれている気がします。もしかしたら、その人でなくより人格的な手法で管理したほうがもっと大きな実績が出ていたかもしれないということも考えてみる必要があります。抑圧されたり、暴力によって瞬間風速的にモチベーションをアップさせ、実績を出したからといって、組織全体の能力の底上げにはつながりません。体罰という名の暴力に耐えた人だけが優秀な成績を残し、それに耐えられない者は落ちこぼれとレッテルを貼られる。これは理不尽な気がします。そういう手法じゃなければ、逆に能力を開花させ優秀な実績を出すことができた者がいたとしたら、組織全体の損失に他なりません。
いずれにせよ、加害者となった当事者を擁護する前に、起こした問題行動自体は糾弾されるべきであると思います。その本人の反省のもとに同情票を入れてあげるべきです。
組織のトップや上層部はどうしても末端の人びとの意見より、自分たちが立てた人の意見を尊重し、彼を擁護するのは仕方のないことです。またヒエラルキー度が鋭利な権力構造のピラミッド組織であればあるほど末端の状況は上層部には見えなくなっています。情報はすぐ下の部下からの情報しか入ってこないので、いわゆる報告バイアスの問題にひっかかっているということはほぼ予測できます。
企業、その他の組織の上層部は過去の実績と加害者となっている当事者の問題行動は切り分けて考えるべきです。実績を出したからといって問題行動を容認するという風潮は払拭しなければなりません。そういった実績のある人が問題行動を起こしたということがあれば、その問題をよく吟味し、次に生かしていくべきであると考えます。実際、営業の現場などではそういった問題を起こすくらいの人が実績をバンバン出したりします。パワーが必要なのです。会社によってはつねに営業職の求人募集をしているようなところもあります。営業実績に対する圧力がとてもキツイのでその圧力に耐えて馴染んだ人だけが残り、屈した人は辞めて行きます。良く言えば新陳代謝の活発な会社、悪く言えば定着率の悪い会社となります。でもそういう会社は管理職はまったく変わりません。だから同じ手法を使い続け、瞬間風速的な、刹那的な実績の連続で会社経営を維持しているのです。またそれを辞めたら一気にダメになるという恐れもあるのでその手法を辞めることはできません。
やはり会社の風土や管理手法の問題は引き続き問題を起こし続けます。私が経営者なら営業実績の問題は、営業部員の人間力に依存しないカタチに作り上げます。それはマーケティング理論がどうしても必要となってきますが、売れないのは君の根性が足りないからだなどという精神論は排除します。営業の問題は、売れないモノを売っている(市場のニーズに合っていない)、価格の問題、販売システムの問題、……など問題を明確にし、営業部員が生き生きと活動できるようにします。なぜなら怨みをもって辞めていった社員も会社の製品を買って使ってくれる市場の一人だからです。発展していく会社とそうでない会社は、社員の会社に対してのイメージの違いもあると思います。今はネット社会です。人を人として扱わない会社はネット上ですぐにターゲットにされて、社会におけるマイナスイメージを造成されてしまいます。
話が大きくそれてしまいましたが、とにかく問題行動を起こした加害者を組織の上層部が簡単に切れないのは過去の実績が大きいのです。それはそれで基本的には報酬というカタチで代価が支払われているはずですので、問題に対してはちゃんと人情を入れないで冷静に対処することが大切です。ただどうしても付き合いが深くなれば馴れ合い、なあなあ体質ができあがってしまいますから、やはり第三者に頼るしかないという結論ですね。
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