組織変革の体質、すなわち組織風土を変えるには組織のトップがそれに気づいて変えていかなければならないという結論をお話ししたが、組織の問題はそんなに簡単ではないのです。
一般的に病気になって自分の自然治癒力のレベルでなんとかできる場合はいいのだが、どうしようもないレベルになっていれば、やはり専門家の医師のもとに力を借りに行くしかありません。企業やその他の組織も同じでやはり組織のトップも組織の成員たちもどうすることもできない状況になってしまっているケースがあります。いくら経営トップが自分の力でどうにかしようと思ってみても、長年その組織にどっぷり浸かっていると、すでに経営トップといえど組織の制度や文化に埋め込まれてしまい、がんじがらめの状態であるということは往々にしてありえます。
組織のトップが行動すべきは、ただ一つ
「第三者機関に協力を要請する」
ことです。その力だけは残して置いてください。自分でどうにかなる、組織内で問題解決できるなどと絶対に自分の能力や組織の能力に期待したり、過信しないことです。とにかく専門家に要請することです。最近、滋賀県大津市の中学2年生が自殺したいじめ問題なども第三者委員会がちゃんと調査することによって、やっとその全容解明ができたわけではないですか。
経営者や組織のトップの才能は、自分で問題解決するということ以上に、問題が起こって、困難な状況に至ったとき、すぐに第三者の専門家の戸を叩けるという勇気や柔軟な思考です。そして組織のトップや管理職のみならず、被害者となった人びと、組織的な圧力でもって、加害者に仕立てられている人、とにかく気づいたら組織内で訴えてもどうにもならないケースをすぐ見抜いて外部のそういった機関に協力要請をすぐすることが重要です。その勇気だけは残しておいてください。もちろん組織内で与えられた地位を利用してそれを武器に暴力やいじめをして加害者になっている人に対しては当然糾弾されるべきです。ただその人だけを問題視し、スケープゴートとして切り捨てたところでさまざまな不祥事や問題は起き続けるのだということをよく認識しておくことが必要であると思います。
組織という馬鹿でかい存在にひるむことなく、勇気を出して、でも組織と喧嘩してはいけません。絶対負けます。だから問題のある組織と戦わず、その組織を動かせる、変えることができる他の機関に行きましょう。それは逃げているのではなく、知恵です。逃げるのではなく、不可能なことを回避してもっとも効率的に行動するという表現がもっとも合っていると思います。
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