景気がよかったときは、企業もB2B(企業間取引)でどんどん収益をあげてよかったのですが、不景気になるとやはりB2C(一般消費者への販売)が信頼できるというわけです。もともと企業が収益を上げることができるかどうかは末端の消費者が商品を受け入れるかどうかで決まってきます。メーカーの下には多くの下請け会社や原料供給などの取引会社がたくさんあります。しかしメーカーの売れる商品開発にすべてがかかっているのです。モノが売れない時代には、まさにこのメーカーのセンスある商品開発能力、すなわちイノベーション(創造的破壊、新結合、…)が必要なのです。しかし大企業であったりするとなかなか風通しのいい組織風土とそこから培われるイノベーションの力が欠如していてなかなか業績をあげられないという事態になってしまいます。
すなわちB2Bのリスクはモノを販売している現場の販売力というよりも、メーカーの市場のニーズを的確にとらえてなおかつ競合がなかなか追従できないコンセプトを見出し商品開発を行うということができなければそこにつながっている企業全体が連鎖的にきびしくなっていくという現実があるのです。昨今大手スーパーはそれぞれが工場を持ち、プライベートブランドを開発し、つねに市場の動向を見極めながら動いています。すなわちもともとB2Cの販路をもって直接消費者に対峙してきた強みがあるのです。ブランド力を傘にそこにあぐらをかいてきた大企業も販売してくれる量販店が売れないといってモノを仕入れてくれなければ終わりなのです。残念ながら第二、第三のブランドでも安価な方を消費者が選べば終わりです。
今はどの企業も消費者目線で事業を取り組もうとしています。そして直販ルートの確立も目指しているのです。今は人間力、すなわちコミニュケーション能力だけに依存した販売手法ではモノは売れません。消費者はずいぶんと目が肥えてきたのです。レベルアップしているのです。販売の現場で頑張っている営業部員は行けども行けどもモノが売れず実績も出ない、気づいた社員は‘ウリ’がないんだよと思っているはずです。私ならはっきり言います。
「売れるものを作ってください」
と。
もしおまえの販売能力が足りないと言われたら、
「市場(現場)に直接対しているのは私です。市場のニーズが分かるのは私ですから私の意見を参考に商品開発をしてください。」
と。
すなわち‘ウリ’の部分は市場さえ気づいていなかった価値観です。その価値に対応する商品コンセプトこそが重要なのです。いまだに人間力、すなわちコミニュケーション能力や話術、精神論などを営業マン(ウーマン)に求めるのはナンセンスです。もちろん最低限の礼儀とかやる気は必要でそもそもそれがない人は雇ってないはずです。したがってそういった観点の本や研修も今の時代あまり企業の業績とは関係ないといっていいと思います。もちろんそのレベルにいかない社員をかかえているという企業は必要かもしれませんが……。
業績が上がらないと嘆いている経営者や営業責任者の方がいらっしゃれば、メタ認知的に商品開発やそのベースとなる価値創造の部分までさかのぼって考えてみる必要があるのではないでしょうか。さらにそこの部分もきびしい状況、すなわち意見やアイディアが全く出ないとかいうことであれば、そのようになっている原因を突き止め解決する必要があるかもしれません。もしかしたら組織形態や組織風土の問題が大きく横たわっていて、眠るトラ状態(タブー視されたもの)になっていてそれが大きな問題になっているかもしれませんね。
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