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2013年4月5日金曜日

フラット型組織は実現できないのか?

世界は近年どんどんフラット化しています。それは人間社会のすべての組織や概念においてそうだと言えると思います。日本でもNo.1を善しとしていた時代からすでにOnly1が素晴らしいという風土が根付いてきました。SMAPの歌‘世界に一つだけの花’の歌詞にもあるようにオンリーワンこそが素晴らしいという考え方は多くの人びとの心をとらえていると思います。教育の分野においても競争させないこと、子どもたちに順位をつけないことが善で、逆に順位をつけられるとそれで子どもたちの価値を決めつけられるような感覚を覚えてしまって、それをなるべく避ける方向にいっているのではないでしょうか。この件に関しては私は成績の順位をつけることは必ずしも人間の価値を決めることとは違うので、何か差別するような行為と混同したり、取り違えないようにすることも大切かと思います。順位は自分の努力のバロメータであって、人生では勝つ喜びも負けるくやしさもいろんな気持ちを味わうことはとても大切であると思います。もちろんそういった順位が人間的価値を測るものさしにされてしまうことは問題ではあります。

近年のフラット型社会を先導してきたのは明らかにマスメディアであると思います。TVやネットなどを通じた情報化社会は間違いなく世代間格差や人間組織の権威構造まで平たくしてしまう影響力を持っています。近年人気を博しているお笑いブームは年長者や権威者を笑いのネタにしてコケおろしました。最初は違和感をもって見ていたダウンタウンの浜田氏が大先輩の芸能人にタメ語で馬鹿にしているようなシーンはもう慣れていて、今更「けしからん、年長者にあの口の利き方は」とカッカしてい人などは重要文化財として残さないといけないレベルくらい希少価値があるかもしれません。むしろ自分と上司の関係を重ね合わせてなんとなくストレス解消の時間を提供してくれているのかもしれません。

ピラミッド型組織の権威構造をとても肯定的に考えている人びとはまずそういう権力のうまみを味わっている人かもしれません。あるいは以前のそういったパラダイムの中でその恩恵を受けてきて、今の若い人びとが素直に上司とかに従わなかったり、言いたいことを言う風土などに嘆いている人びとかもしれません。また動物の世界を見ると、動物の組織の多くが権力構造のピラミッド組織を形成していることから、どの頂点にある人間社会も当然、そうならざるえないのだと考えている人もいるでしょう。確かにそれで秩序が保たれ、うまく回っているのが動物の世界であることも事実であると思います。

人間が動物と違うのは本能にプラスして理性があることであり、学習することによって膨大な知識と知恵を手に入れて世界を回すことができるということだと思います。短絡的に動物の世界はこうだから、どうしても人間社会にも上下関係ができて権力構造が生まれることはいたしかたないと考え、努力することを放棄することは決して賢明ではないと考えます。私がもう一つ危惧するのは、動物の世界は上下関係もあっても過激に権力を行使して、相手が立ち上がれなくなるほど追いつめるということはありませんし、主従関係が成立した後は従者をつぶすことはないと思います。ところが人間社会にはとんでもない現象が起きます。それは権力をもった人がその性格や育った環境、あるいは組織のパラダイムなどによってはとんでもないサイコパス状態になるといったこともあります。特に組織のトップや部署長のような立場にある人でまったく学習しない人で理性が利かなくなった人の中には往々にしてそういう行動に出る人がいます。

人間の組織は動物の組織よりも過激で陰湿な権力構造になる危険性を秘めています。企業の過労死、やうつ、自殺、教育の現場でのいじめや体罰の結果の自殺など、まさに動物の世界にはありえないことがらだと思います。動物は従者をさらに追い詰めて死に追いやるということはまず聞いたことがありませんし、ボスになったら、ちゃんと他の組織から自分の組織を守るボスとして責任ある行動をとります。ところが人間は権力をもって、外部組織からの圧力などにはどうも弱いケースが多いように思います。また責任をとらない組織のトップも多いのです。政治家がいつも罪を免れて、その秘書や部下が罰せられるということを聞いても、動物とは違うのだと思います。基本的に人間の形成する組織は動物のように単純でなく、複雑なのです。

複雑ゆえに、組織自体の問題は奥が深く、経営コンサルティングや教育のカウンセラーなどの需要があるわけですが……。とにかく人間社会の組織に動物社会の組織をそのまま適応するというのは参考にはしても適応はできないということは明白です。

PSIでずっと訴えてきたのは役割分担としてのヒエラルキー(階層構造)はあってもそれはピラミッド型組織のような構造ではなく、あくまでフラットな組織における構造です。利便性から上下関係、すなわち上司と部下とは言ってますが、上司が偉くて、部下は偉くないという上下関係ではないということです。最近よく使われている観点ではリーダーとフォロワーという関係が近いかもしれません。ただこの関係も権威主義的思考のフレームが強い人にはどうしても後者の上下関係のようにとらえる可能性も大きいのです。

PSIで推奨しているフラットヒエラルキーの組織形態をきっちり概念的に理解して組織づくりをしている企業はまずない(PSIで初めて提唱した概念ですので)とは思います。ただ成熟した日本社会では概念的理解は乏しいまでも、なんとなくそういう感じ、風土の会社というのはたくさんあります。優良企業のほとんどはそれに似た感じで業務も行われていると思われます。したがって、建前の組織構造はピラミッド構造で実質的な組織、すなわち業務においてはフラット構造で動いている企業が結構あると思われます。

みなさんはどう考えられますか。私は人間が形成する組織構造は必ずベースになるところ、すなわち経営理念や組織理念のさらに本質的なレイヤーのパラダイムは人間の尊厳ということが絶対的になければ、動物の形成する組織以下のレベルの低い組織になると思います。実際発展途上国の独裁政治などみるとまさにそれを地でいくような現象を目の当たりにします。また日本でもブラック会社と言われる会社の中には人間を道具レベルで扱うような話もあったりしますから、人間の尊厳という観点はつねに念頭に置いておかなければならない問題だと思います。したがってここでいうところのフラット型組織を目指すことがとても重要で、そしてピラミッド組織のほうがむしろ無責任構造の自己中心的なごく一部の権力者による人間の尊厳を著しく損なうような組織は問題視していくことはとても社会的に意義深いことであると思います。

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