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2013年4月23日火曜日

ネットワークビジネスに利用される成功哲学について

成功哲学、人生で何度か関心をもったり、あるいは心酔してはまっていたという人もいるでしょう。特にネットワークビジネスなど体験した人(現在進行形の人もいるかもしれませんが)などは自分を鼓舞するためにいつもそういった本を携帯されたり愛読されたりしたのではないでしょうか。

PSIでは人生は成功するというより、一人ひとりがしあわせになるということに主眼を置いているので、あまり成功するといったことに傾倒することはありません。もちろん成功することが悪でもなければ、成功哲学をまやかしだなんて言うつもりもありませんし、とても人間のモチベーションを上げるには要点をついた考え方が多くあると思います。ただ世の中でホントに成功しているなと思える人で成功哲学を推奨する人はほとんど見たことがありません。

経営者という観点では、たとえばユニクロの柳井会長はドラッガーの信奉者ですし、成功していると言われる経営者の多くはMBAホルダーはいても、成功哲学の話をするのを聞いたことがないのです。経営学と成功哲学はどこが違うのでしょうか。

成功哲学というとネットワークビジネス(以降MLM[マルチレベルマーケティングの略]と表示)やせいぜいベンチャーで成功するというイメージがあるのですが、それで成功したと言われる人たちと経営者として成功した人たちを比べるとまったく世界が違うように思います。前者は一攫千金的な感覚があるのに対して、後者は地道に確実に基盤を築いて成功を収めるというイメージがあります。二項対論的に言うのは避けたいところですが、コントラスト効果でわかりやすくするためにあえてお許し願いたいのですが、前者はギラギラしている感じで、後者は案外地味であったりします。

よくテレビに優良企業の経営者とか出てくると、あまりにイメージと違って拍子抜けすることがあるのですが、私が特に感じるのは少年のような無邪気な気持ちを持っていてなおかつゆったりとしたゆとりを感じるのです。あまり忙しないような人は見かけないように思います。まあ実際はわかりませんが。そして経営者でテンションがメチャメチャ高くて、まくしたてるように喋る人もいません。逆にインタビュアーが社長、そんなんでいいんですかとびっくりするくらい、ゆったりしていたりします。特にうまく会社や社員を回している経営者は権限移譲や社員のポテンシャルとうまく引き出してあまり自分でせかせかと働きまくる人はいないように思います。

MLMなどでは希少性を狙ったアプローチで人びとを動かし、ビジネスへと駆り立てます。そこに成功哲学的思想を植えつけ、成功=善、行動しない=悪としてある面、やる気のなさを排除しにかかります。そしてプライドをいじられた人はついついその話術に乗って行動してしまうのです。でもMLMで成功できる人はほんの一握りの人です。多くの人びとは成功できないのです。でも成功できないからこそ、みんなMLMにはまるのです。すなわち「儲からない」の裏返しは「金持ちになりたい」です。ギャンブルがなぜやめられないか、それは儲からないからです。儲かれば、さらに儲けたいと欲が出ますし、儲からなければ儲かるまでやる、すなわち負け続けるという構図です。

ネットワーカーがジャンキーになるのは簡単です。勝てないギャンブルがやり続ける要因になっていて、さらに勝てるはずだというギャンブルに向かわせるのです。したがって、ネットワーカーは相当上部組織である程度の安定収入でなければ、下部組織の人びとはつねに渡り鳥のようにいろんなMLBを渡り歩くのです。MLBは基本的には本社だけが潤い、末端の販売組織の人びとはつねに新陳代謝を繰り返し、上層部も下層部も残る人はMLBが宗教化してその会社と商材に対する信仰が定着した人びとだけです。そういうMLBの経営トップはほとんどがカリスマがあり教祖と化しているケースが多々あります。

もともとナポレオンヒルも成功した実業家をリサーチすることで成功法則を導き出したわけですが、いつの間にかそういった考え方が成功できないシステムにうまく利用されてしまっています。成功哲学も本来は違った観点でつくられたのかもしれませんが、実際は成功哲学、自己啓発セミナーといったものも多くはマユツバものとしてとらえられている節があります。

MLMでは成功哲学を武器として、いわゆる緊張系のモチベーションをあおり、短期で高額なリターンをウリにして人びとをビジネスに駆り立てます。ちょうど瞬間湯沸かし器のようなもので、急激にお湯が沸いて、なかなか冷めないのです。そのあとは客観的に見たらどう考えても無理なのに、それを維持しようと必死になります。ただやり続ける人もいますが、やめる人も多いのです。なぜかと言うと緊張系のモチベーションで一時的にテンションをあげてガーッと実績をあげる手法です。すなわち短距離走ばかりやりつづけることを要求されるのです。さすがに限界を感じてやめる人も多くいます。ただやめた人びとが多く、その人たちがそのMLMの会社の世間での評価をつくっているわけですから、当然MLMはいいイメージになるわけがありません。私はかねてよりCS(顧客満足)よりES(従業員満足)と訴えてきましたが、それは従業員やその家族が市場でもあるからなのです。

成功哲学を利用したMLMのような外発的動機づけ、すなわち金持ちになるということを前面に押し出して人を動かすという観点は長続きしようがありません。世間に認められる会社経営はより内発的動機づけ、すなわち社会貢献やそれを実践している誇りなどがベースにあって、地道な努力の結果として富の蓄積がなされていくのです。すなわち金儲けはどこまでも結果でしかないのです。結果自体を露骨に目的としてしまったMLMはマネーゲームの様相にならざるをえないのです。こういうことを言うと金儲けが悪のように言うのは間違っていると言う人が必ず出てきます。悪だとは言いませんが、動機が金儲けになれば結果は破たんです。自己中心的動機は自分を滅ぼすのです。利他主義に徹するときにいつの間にか豊かになっているというのが経営であり、成功哲学を利用するMLMの違いだと思います。

もちろん断っておきますが、すべてのMLMが悪いというつもりはありません。ただ人間の心理を巧みに利用するビジネスはどう考えても、コンプライアンス的観点からも疑問を呈せざるえないことも事実です。成功哲学は個人的に自分を鼓舞するのに利用し、あまり人をあおって動かすことに使うのはリスクを感じます。いずれにせよ、PSIは経済的に成功するかどうかという以前に、人間として社会の一員として人に迷惑をかけず、自分自身もしあわせになる(である)ということを中心的テーマにしていますので、くれぐれも甘い言葉には気をつけていきたいものです。

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